秀三は、黙って受話器をがチャリと置いた。

 そして、ニンマリと薄ら笑みを浮かべた。

「あの女、私の財産目当てなのは最初から分かっていた。私は気づかないフリをしていたがな。

 この家の財産は、あんな女に、くれてたまるか」