紅いワイン


「さらに言うと、百合さんは、貧血気味だったそうですね。それも零くんがこの家に養子に来てから、急に発病したと―…」

「え、えぇ。それは確かにおっしゃる通りです」

 と戸惑いながら答える秀三。

「どんなに腕の良い医者を何件もまわったが、結局、原因はわからなかったそうですな」

「はい」

 珠里子が涙を拭いながら答えた。