私を見つけて

「さくら」

アキが私のほうに手を伸ばした。
私の目から涙がこぼれたから。

それを拭おうとしたアキの指先はあっけなく私を通り抜けたけれど。

「ありがとう」

私は微笑んだ。

「さくら、死ぬなよ」

ふいに意識が薄れていく。

「探し出すからな」

この広い世界の中。
どこにいるかもわからないたった一人を見つけられるわけないのに。

生きているかもわからないのに、アキは叫ぶ。

「俺をなめるなよ!!」

はいはい、と薄れゆく意識の中で、私はしかたなくそういった。

泣きながら。

さようなら、アキ。

やっぱり、私生きたいな。