始業式の日。



集会の後のことを俺は忘れられずにいた。





拾った生徒手帳に書かれていたのは

間違いなく【相沢美麗】の文字。




そしておずおずと生徒手帳を受け取った彼女は

どことなく美麗に似ていた気がした。




リボンも赤。俺と同い年。





だけど……





「ははっ、こんなとこにいるわけねーよな。」





美麗は名古屋にいるんだから。