「…リボン、赤色ってことは新2年生?」



「はいっ、あ…ネクタイ赤色…」




彼女もどうやら今気づいたらしい。


にしても見たことない顔だなぁ…


まぁ他人に興味がない俺だから仕方ないのか



「うん。
同い年だけど、君のこと全然見たことないや。」




「あっ、
私、今日からここに転入してきたんですっ!」





あぁ〜なるほどそういうこと。

どうりで持ってるカバンも履いてる靴も
まだ新品って感じでキレイなわけだ。



「あぁ、そういうことか。」



そしてハッと楽譜のことを思い出す。




「あっ、ごめん、俺急いでたんだった。
…じゃあね!」




できるだけ爽やかに彼女の前から立ち去った。




にしてもあのルックスで転入ってことは…


女優の卵とかで芸能科に転入の子か…?



ま、俺には関係ないか。



その時はそんな風に考えてた。