「爽!おはよ!」




「奏多。おはよ。」



こいつは俺の1番の親友であり、
良き理解者でもある天野 奏多【アマノ カナタ】。

こいつは子供の頃から水泳一筋で
日本代表候補の強化選手に選ばれていて
日本競泳界の次期エースと言われている。


そんなこともあって
ここの芸能科に通っているらしい。





「珍しいなぁー!
爽が朝から学校来てくれるなんてさー!」




「あぁ。クラス発表とかいろいろあるしな。
奏多とまた同じクラスで良かったよ。」




「だな!
ま、芸能科は2クラスしかないし
2分の1の確率で同じクラスだけどな!(笑)」




「まぁーな。(笑)」






仕事のこともあって毎日は学校に来れず
人見知りということも重なって
なかなかクラスに馴染めなかった俺に
いつも声をかけてくれて助けてくれたのは
奏多だった。




いつからか奏多は俺にとって
学校で唯一心を許せる存在になっていた。