「…みなさん、おはようございます。
今日から新学年です。
気持ちを一新に、1年間頑張りましょう。
年度の初めというのは…」





あぁ〜


この学校の校長先生も話長いのかぁ…


私話長い校長先生嫌いなんだよねぇ…




話し始めて10分ほどたったころ。




「そして、たった今わかったことなのですが、
この学校にとっても
非常に名誉なことがありました。
…岸野くん、こちらへ。」





そしてステージに上がってきたのは岸野爽。




『キャーーーーッ!!!!』

『爽くーんっ!!』

『かっこいぃーっ!!』



と同時にすごい歓声。





「ほらっ!!見て!美麗っ!!
爽くんだよ!爽くんっ!!!」



隣で愛華も大興奮。




「本物…初めて見たぁ…」




ありえないくらい顔が小さくて、

他の男子と同じ制服のはずなのに
異様に着こなしているし、

長すぎるまつ毛がついた目は
きれいな二重なのにスッと凛々しくて。




男前ってこういうことだなぁ…





「…え〜みなさん、お静かに。」



校長先生がみんなを諭す。




「今1番活躍している新人俳優さんに送られる
日本新人俳優賞に岸野くんが選ばれたことが
たった今、発表されました。

ここで、岸野くんから一言、
いただきたいと思います。
岸野くん、いいかな?」





「…はい。」



『キャーーーッ!!!』




うぉ…いちいちなんなのよこの歓声は…



私の家はあんまりテレビ見ないから

やっぱり私ってそういうのに疎いんだろうなぁ…