この手で、あなたを


 私は思わず「ワァアア!」と叫び、ベンチからズリ落ちてしまった。

「ねぇ、死神さんは、あたしが見えるの?」

 少女は、私が尋ねたあのときと同じセリフを繰り返しながら、一歩一歩 近付いてくる。

 少女の黒い長髪と白いふわふわとしたワンピースの裾が、風に揺られていた。