今日は春が来る日。それは全員にとって来る春ではないけれど。己の本線たちはそれでも笑顔で送り出す。 「僕は北海道の星、いつかその光で雪だって溶かしてやる」 6時30分、紙袋を取る。大きく広がった視界、晴れてつながった一本の鉄路を踏みしめて北海道の星は、走り出した。