─カランっ
「ありがとうございましたー
またのご来店お待ちしております」
「はあー、美味しかった!!しあわせ!」
満足そうな表情で美雨は言う。
「ねー、美味しかったね!
美雨ハムスターみたいだったし」
「えー!恥ずかしー!」
「今更でしょ?」
「そうだけどー!
今日は理久くんもいるしー!!」
「いや、可愛かったよ。
そして、ハムチーズも美味かった!」
「…可愛い」
明らかに動揺している美雨。
顔が真っ赤になってて、とても暑そうだ。
完璧に火照っている。
そんなに好きなんだ、理久のこと…。
理久も私なんかじゃなくて、
美雨にアタックすればいいのに、
そうすれば、何もかもうまくいく。
すべてが丸く収まる。なのに…
─モヤっ
胸の奥がざわついた。
