「あーお腹すいたあ」
ぐいーっと伸びをしながら、そんなことを呟く友達、佐々木藍(ささきあい)に、ねーと同感する。
今はお昼。
部署が違う私たちは、このランチの時間しか話せないため、これを楽しみに仕事をしているようなもの。
食堂に入り、自分が作ったお弁当を開いていると、きゃーっ!!という黄色い歓声が沸き起こり、眉を寄せた。
大体想像はつくものの、食堂の入口に目を向けた。
「えっ結城さん、今日食堂なの?!やっぱりかっこいい〜」
目をハートにする藍とは裏腹に、私はこの歓声の原因である、彼を見ながらはあ、とため息をつく。