「あは…ごめん、なんか立ちくらみ」

慧が私の体を支えてる。


「大丈夫?」

彩菜ちゃんと晶乃ちゃんの心配そうな顔。

「うん、大丈夫、大丈夫」

何だろう…

去年のことなのに、思い出せないことが多い気がする。


ドクンドクン…

得体の知れない不安が襲い掛かりそうになる。

息が苦しい。

胸が苦しい…涙が出そうになる。


「家帰る?」

慧の言葉に頭を横に振った。


「大丈夫、行く。クラスどこか知りたいもん」

しっかり足で踏ん張って1人で立った。

私の体、私の心…
どうなってしまったの?

不安なのは私だけじゃないみたい。

みんなの不安そうな顔。


「朝ごはん控えめにしたのがまずかったかな?」

笑う私に、

「しっかり食えよな」

慧はそれを嘘とわかってそう言った。