strange

久しぶりの慧の体温。

救急車の中とは違う、まだまだ弱くてもちゃんと動く慧の手に、私は心から幸せを感じた。


『慧は生きてる…』


また慧と話せることが、慧の言葉を聞くことができることが、ただただ嬉しかった。


慧はしばらく入院してリハビリも始めることになった。


私は学校帰りに毎日慧に会いに来ることが日課になった。


会えなかった時を埋めるように、私は時間の許す限り慧とずっと一緒にいた。


目の前で、慧が微笑んでくれることそれだけで跳びはねたくなるほどに、嬉しかった。