「今日から2年生だっていうのに。こんなんで大丈夫?先輩」


呆れた顔で、私を上から見下ろす慧。


慧は私の年子の弟で小さい頃からずっと一緒。

中学と高校で1年離れたけど、今日からまた一緒。


なんだか負けた気がして、私も負けじと横目で慧を見る。


「私と同じ高校とか。慧ったら超シスコンだよね」


仏頂面で慧を見るとすっごい不機嫌な顔をした。こういう顔をすると、小さい頃から変わってないなぁって感じる。


「は?沙良が頼りないから面倒みてやるんだよ」

とことん上からだ。


「何よ、後輩のくせに生意気ぃ」

枕を投げるも器用に避けらた。