期待が高まる。イケメンの先生か~。

「はーい。ホームルーム始めるぞー」

 私の中の時が止まった。

 イケメンだ。はなちゃんとはぎもっちゃんが騒ぐ理由も分かる。

「久賀。ホームルーム終わったら先生のところへ来い」

 いきなり呼び出し それは別にいいけど、他の女子の視線が痛い。

 ホームルームが終わって廊下に出ると、先生が笑顔で言った。

「入学式サボるやつなんて、俺の教師生活の中で初めてだよ。単位は落とすんじゃないぞ。病気なのは知ってる。だから、ムリはすんな。先生がいるってこと、忘れるんじゃないぞ。じゃな」

 出席簿で頭をぽんぽんされた。

 確実に私の胸は高鳴った。

 それを見ていたはぎもっちゃんとはなちゃんが「いいなー」と言った。

「入学したら先生に恋するのは始まり」とは本当だと思った。