健太先輩へ

私の命が尽きる前に、先輩に伝えたいことがあります。ほんとは直接言えばいいことですが、恥ずかしいので手紙を書きます。

両親や祖母が他界して、可哀想と言われた私に先輩は「もう頑張らなくていい」って言ってくれました。
先輩は何気なく言った言葉かもしれないですけど、先輩のその一言で私は救われました。

先輩が私にテニスを教えてくれたこと
先輩が私をおんぶして走ってくれたこと
先輩が死にかけた私を助けてくれたこと
目を閉じると、たくさんの思い出が鮮明に蘇ってきます。

先輩は私の世界を広げてくれました。
先輩と会ってから、毎日が楽しくてあっという間に過ぎました。

先輩に出会えて幸せでした。
今度生まれ変わったら、また先輩の隣で笑いたいです。だからそれまではすこし我慢して遠い空から先輩を見守っていたいと思います。

これからもみんなで仲良く笑いあってください
こんな私を愛してくれてありがとうございました。

では、またいつか。さよなら。
            二条零より