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思い出にはいろんな色がつく。
私にはあの頃はなんの色にも染まっていない白だと言える。
「アミ〜〜会長さん呼んでるよ〜」
へーい、と適当な返事を投げかける。
生徒会に入っている私は新入生の対応で忙しかった。
廊下に出ると大きな桜の木が見えた。
私はサッと目をそらす。
忙しさが功を奏して思い出に浸らずに済んだ。
有り難いと思うぐらいに。
「……これからも白。何があっても」
本当は色付いてることを知りながら、そっと心に蓋をした。
(もう二度と思い出したくない)
そう決心しても忘れられない事なども分かっていた。
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