数日後ー

今日もまた屋上にいる。赤城がいた。

赤城さん?と私が声をかければ私を見て目を細めた。

「なんかこうしてちゃんと会えるの、久しぶりじゃないですか?」と私が言うと、

「ああ」と一言だけ返ってきた。

それからお互いに無言になり、会話は無くなった。

「咲哉と付き合ってんだってな…」っていきなり赤城が…。

やっぱり赤城の耳にも入ってたか。

私が頷くと、少し悲しそうな顔をした。

「好きなのか…?」と聞かれた私は頷いてしまう。

事実、あなたに言われるのは複雑ですが…会長のこと好きなのは本当です。

「いいやつだろ…?」と赤城は言う。

「はい。とても。紳士で優しくて頼りになります…」と私は言った。

「なぁ、俺がキミのことマジだって言ったらどーする?」っていきなりマジな顔で言う赤城…

ズルいよ。そんな言い方…。

答えなんてとっくに決まってる。

私は赤城のこと…好きなんだから…。

けど…それを言う勇気は無くて…つい険しい顔になってしまう。

「ゴメン…忘れて…」と赤城は呟くように言った。