チャイムがなったー

慌ただしく、「慶!!大丈夫か?」と言って来てくれたのは、会長。

「昨日の女子でした。やっぱりでした…」と私が言うと、「悪かったな。辛い思いさせて…」と会長は私を抱き締めた。

会長の腕の中で必死に涙をこらえる私。

「無理すんな。辛いなら、思いきり泣け。俺が受け止めてやる…」と会長は言った。

「あの女は…俺に付きまとってる、というか俺が好きらしい。で、今回に至った訳だけど…副会長にしっかり絞めてもらうように言っといた」と会長は言った。

絞める…!?何をするつもりだ…!?

「心配すんな。お前が思うほどのことはしない」と会長は優しく言った。

保険医が咳払いをし、「見せつけるなら出ていってもらえる?」と言った。

「もうすぐチャイムなるから…俺戻るよ。ゆっくり休んでて…」と会長は言うと、私から離れて帰っていった。

「まだいてもいいですか?」と上目使いで見ると好きにしろと保険医は言った。