「麻緖~!」
昼休み。
詩奈と廊下を歩いていると声をかけられた。
「あ、菊池くん。」
菊池亮介(きくちりょうすけ)
この人もサッカー部で、
見た目の派手さは学校1と言っても過言ではないくらい。
なぜか私のことがお気に入りらしく、クラスは違うのに何かと声を掛けられていた。
「この前さ~」
「おい、菊池待てって!」
そう言って後ろから追いかけて来たのは、上原くん。
.....と、矢口くん。
上原くんの身長が高いせいで矢口くんが少し小さく見える。
矢口くんの手には牛乳プリンが握られていた。
「これ忘れてたぞ。」
バーカと言いながら、菊池くんにプリンを差し出す矢口くん。
イタズラっぽい笑顔がかわいくて、ドキッとしてしまった。
「お!サンキュ!」
菊池くんは満面の笑み。
...牛乳プリンがそんなに嬉しいのか。
思わずニヤニヤしてしまいると、
「麻緖ちゃんでしょ!いつも菊池がごめんな」
と、上から声が降ってきた。
.....え?
今の矢口くんが言った...?
"麻緖ちゃん"って...
私の名前知ってたの...?
