魔導師伝説

「無理だと思うよ…。ここ、入学したら、もう退学できないし。昨日のことで怒ってるんだろうけど、しばらくしたら楽しくなるよっ! 僕もそうだったもん!」

光輝の言葉を聞くと、自然と竜騎は、もう少しここに居ようかなという気分になった。


「とにかく…… 飯は…… どうするんだ……?」

竜騎は昨日いろいろあったせいで、おなかがペコペコだった。


「いつもは日曜日が学校休みだから、町に出かけられるんだっ! だから、そのときに
1週間分食料は調達するんだよ」

光輝はそういいながら、食パン1枚を竜騎に差し出した。

「あ、どうも……」

「とりあえず、部屋から出ようよ。部屋の外でみんなで食べたほうが楽しいよ!」

光輝は、竜騎をやや強引に、部屋の外へ連れ出した。



部屋の外では、みんな思い思いの場所でご飯を食べていた。


椅子に座って食べている人、床で数人で円になって食べている人、
どれにも共通することは、みんな楽しそうに、食べていた。