「伊藤!なに民間人を置いて自分たちだけで助けようとしたんだっ!おまえには処分をわたすからな。あとで署長室にこい。」




そう言ってから警察の人たちは私と結城さんにペコリと会釈をして外へ出て行った。




「なぁ、花香。おまえさ、なんで逃げようとしたの?」



すると結城さんは私に背中を向けて花香さんにそう聞く。



「だからそれはさっき言ったように…私はアンタが好きで……」



すると結城さんは口元にうっすらと笑みを浮かべた。



「くっだらねぇ。瑞樹、行くぞ。」



そう言って結城さんは私の腕を掴んだ。