『ピンポーン』

今から十年前、12月22日。
ゆみの家のチャイムがなった。
「はーい」
ゆみのお母さんは玄関へと駆けていった。
ゆみのお母さんが玄関を開けると、そこには見知らぬ女性と、ゆみと同じくらいの年頃の男の子──純希がいた。
しばらくすると、ゆみはお母さんに呼ばれた。
玄関に行くなりお母さんに
「こちら、二つ隣の大宮アパートに引っ越してきた赤羽さんよ。で、この子は純希くん。ゆみと同い年なんだって。仲良くしてもらいなさい。」
と紹介された。