「それ、ケータイ小説」
純希はクスリと笑いながら言った。
「ケータイ・・・小説?」
ゆみの頭にははてなマークが3つくらい並んでいる。
そう、ゆみは普段読んでる小説と、読む方向が違う事に気がついたようだった。
しかしケータイ小説の存在は知らなかったようだ。
「そうそう。」
そう言って純希は自分のスマートフォンで何かを検索し始めた。
「ほら、これ。」
スマホには、「野いちご」のホーム画面が映し出されていた。
「これで、小説を書いてる人たちがいるの。それが発刊されたのが、これ。」
と、先程ゆみに渡した本を指さした。
ゆみは暫くポカンとしていたが、急に
「え、え、え!?ここここここれで小説がかけるの?!え、え、わ、私、も、か、かけるか、なぁ!?」
と興奮気味に純希に聞いてきた。
「ああ。誰でも簡単にな。あ、もしかして書きたいの?」
純希が聞くとみゆは
「うん!!!!」
と元気よく返事した。