【改訂版】ワケあり上司とヒミツの共有

「はい、お待ちどおさま!ハナちゃん特製、雪ちゃんスペシャル!」

持っていたお皿が目の前に置かれる。

「わぁっ!美味しそう!」

それは、具沢山のナポリタン・ハンバーグ・ミニグラタン・サラダが綺麗に盛られている、ランチプレートだった。フワッと美味しそうな香りが私の鼻をくすぐり、お腹がぐぅぅぅ……と鳴る。

「雪ちゃんの好物ばかりを乗っけたスペシャルランチよ。まったく、好みがお子さまなんだから」

ハナちゃんが、津田部長のおでこを突っ付いた。津田部長が、うるさいわねと言いながらおでこをさする。

「ささ、江奈っちもあたたかい内に食べて食べて♡」

「はい!いただきます!」

私は顔の前で手を合わせ、一礼をする。まずはハンバーグを一口。

「……ん~!美味しーいっ!!」

さっきまでパニック寸前だった私の思考回路は、簡単にシフトチェンジをし、今はハンバーグの事で頭がいっぱいだった。

フワフワジューシーなハンバーグ。噛んだ瞬間、肉汁が口いっぱいに広がり、お肉の味がしっかり感じられる。ほろ苦なデミグラスソースがまた絶品で、少し大人の味。これは飽きずにどんどん食べられる。こんなに美味しいハンバーグは、初めて食べたかもしれない。

ナポリタンを食べてみると、懐かしい味がした。ケチャップの素朴な味と、ウインナー・玉ねぎ・ピーマン・マッシュルームの、沢山の具材達が見事にマッチしていて、みんなが大好きな味に仕上がっている。チーズがかかっているのか、風味が効いていて更に美味しさを際立たせていた。

グラタンは、大振りの海老が3尾も乗っていて、これまた美味しそう。しかし、運ばれて来た時にまだグツグツと音を立てていたので、今食べるのは火傷必至かもしれない。早く食べたいけど、適温になるまでお預けだ。