【改訂版】ワケあり上司とヒミツの共有

バースデー2日前の今日。時刻は23時。

明日も仕事だと言うのに、またハナちゃんと長電話中。最近、毎晩の様にハナちゃんと電話で話をしている。

「本当に?」

『本当なんだってば!その時丁度風が勢いよく吹いて、そいつのカツラが宙を舞ったんだから!』

「あはははっ!そのお客さんには悪いけど、見てみたかったー!」

『ホント、見せたかったわよ!綺麗にテッペンハゲだったんだから!太陽が反射して、ピカーッて!』

「あっはっはっはっ!や、やめて~!お腹、ち…千切れる!!」

想像して、お腹を抱えて笑った。

『店の常連客だから、今度教えてあげるわ』

「え、遠慮しとく!多分、笑いこらえられないよ!」

フフフッと、まだ笑いが止まらない。

『――あら、もうこんな時間なのね。明日もあるんだろうから、もう休みなさいな』

「え……」

あ、本当だ。時間を確認すると、もう0時に手が届きそうな時刻。そろそろハナちゃんにも迷惑だよね。

「ハナちゃん、ありがとう。こんな遅くにまで付き合ってくれて。ワガママ言ってるって、分かってるんだけど……」

『こーんなのワガママの内に入らないわよ。それに、寂しかったらいつでも連絡してって言ったじゃない』

「……ありがとう」

ハナちゃんの優しさに、心がじんわりと温かくなる。

「それじゃ、お休みなさい」

『ええ、お休みなさい』

電話を切る。

ハナちゃん、ありがとう。……さぁ、明日も仕事だし、寝よう。

今日を除いてあと2回寝れば雪ちゃんのバースデー。

(楽しみだな♪)

そう思って振り返った瞬間、私の心臓は止まるんじゃ?と言う位飛び跳ねた。