「ところで、何を忘れたの?」
「え……?」
車を無言で走らせ、それまで聞いて来なかった忘れ物について雪ちゃんが訪ねて来た。
うーん。なんとも答え辛い質問……。
「あー……えっ…と、大した物じゃないよ。こないだスコーンの作り方教わりに来た時に持って行ったヘラを忘れて帰ったみたいで……」
「……ふ~ん。あの時アタシも片付け手伝ったけど、そのヘラちゃんとバッグにしまって持って帰ってなかった?」
鋭い指摘に、ドキッと心臓が跳ねた。
スコーン教室の時、手に馴染んでいるヘラの方がいいな、と思って自分のヘラを持って行ってたのは事実。
でも、雪ちゃんの言う様に使い終わった後はちゃんと持って帰って来たし、実際にヘラ達は今はマンションのキッチンの収納棚に眠っている。
「あ、えっと……2本!2本持って行ってたんだ!その内の1本忘れて帰ったみたいで……」
「ふ~ん……」
ちょっと納得行っていない「ふ~ん」が、妙な緊張感を生む。
(だって、ホントの事言えないしっ!)
何が何でもサプライズにしたい、って訳じゃないんだけど、どうせならビックリさせたいし喜んで貰いたい。
だから、ここまで来たら死んでも隠し通そう!と言う訳の分からない使命感みたいな物が私の中に湧き上がっている。
「……まあ良いわ」
声色から察するに全然納得行っていないだろう雪ちゃんだけど、これ以上追及しても何もならないと悟ったんだと思う。
ため息交じりに雪ちゃんの方からこの話を終わらせた。
(雪ちゃん、ごめんね)
私は嘘を付いている罪悪感とこれ以上追及されない安堵感で、なんだか変な気分。
せっかく楽しい動物園デートの帰り道。
なんとなく重い空気の中、その後は特に会話もなく帰宅したのであった。
「え……?」
車を無言で走らせ、それまで聞いて来なかった忘れ物について雪ちゃんが訪ねて来た。
うーん。なんとも答え辛い質問……。
「あー……えっ…と、大した物じゃないよ。こないだスコーンの作り方教わりに来た時に持って行ったヘラを忘れて帰ったみたいで……」
「……ふ~ん。あの時アタシも片付け手伝ったけど、そのヘラちゃんとバッグにしまって持って帰ってなかった?」
鋭い指摘に、ドキッと心臓が跳ねた。
スコーン教室の時、手に馴染んでいるヘラの方がいいな、と思って自分のヘラを持って行ってたのは事実。
でも、雪ちゃんの言う様に使い終わった後はちゃんと持って帰って来たし、実際にヘラ達は今はマンションのキッチンの収納棚に眠っている。
「あ、えっと……2本!2本持って行ってたんだ!その内の1本忘れて帰ったみたいで……」
「ふ~ん……」
ちょっと納得行っていない「ふ~ん」が、妙な緊張感を生む。
(だって、ホントの事言えないしっ!)
何が何でもサプライズにしたい、って訳じゃないんだけど、どうせならビックリさせたいし喜んで貰いたい。
だから、ここまで来たら死んでも隠し通そう!と言う訳の分からない使命感みたいな物が私の中に湧き上がっている。
「……まあ良いわ」
声色から察するに全然納得行っていないだろう雪ちゃんだけど、これ以上追及しても何もならないと悟ったんだと思う。
ため息交じりに雪ちゃんの方からこの話を終わらせた。
(雪ちゃん、ごめんね)
私は嘘を付いている罪悪感とこれ以上追及されない安堵感で、なんだか変な気分。
せっかく楽しい動物園デートの帰り道。
なんとなく重い空気の中、その後は特に会話もなく帰宅したのであった。


