ずらずらと、玲子さんが挙げると、藤巻のおじさまが玲子さんをたしなめてくださった。
「さっちゃんが困ってるよ。」
……はい……困ってます。
「お料理とか、英会話とか……生活や仕事に活かせる習い事ならいいかも。」
そう言ったら、玲子さんは肩をすくめた。
「潤いがないー。……生きるのには役に立たなさそうな習い事こそ、心を豊かにするのよ?教養よ?」
……うーん……わかるんだけど……。
せっかく薫くんとの新生活が始まるのに……なあ……。
「あ。いいこと思いついた。あの子も一緒に習えば?お茶。」
あの子って、薫くん?
……クソガキから、かなり格上げしてもらってるみたい。
聞けば、藤巻くんも月2回だけ習い始めるらしい。
藤巻くんが一緒なら、薫くんも誘いやすいかも。
うん。
玲子さんの提案を断る理由は、私には何もなかった。
薫くんと一緒にできることなら、なんでもいい。
むしろ楽しみ。
そうして、慌ただしく冬が通り過ぎて、輝きに満ちた春がきた。
薫くんの合格発表を待たずに、会社名義で賃貸契約してくださったマンションは、なんと、かつてママが住んでいた建物!
持ち主が変わったらしく、より贅沢に豪華にリフォームされたそうだ。
「このベランダで紅茶を飲んでてね、あそこで桜を観てた要人(かなと)さんと目が合ったの。」
ママは懐かしさで、口が滑ったらしく、そんなことを教えてくれた。
「……てことは……目の前のこの建物に、毎日出勤されるの?竹原社長も竹原さんも。」
本社ビルだから当たり前なんだろうけどさ……もうそれって……偶然じゃないよね。
絶対、見えない大きな力に導かれてるわ。
薫くんの大学受験は最高の形で結実した。
志望大学の志望学部に合格!
入学手続きをしたその足で教習所に向かい、入所を決めてきた。
春休み期間は教習所もこんでるらしく、実際に通い始めるのは入学式の後になるそうだ。
そして、3月最後の大安吉日、私たちは地元の神社で挙式した。
毎年毎年、必ず初詣に訪れる氏神さんでの結婚式は、やはり感慨深かった。
「さっちゃんが困ってるよ。」
……はい……困ってます。
「お料理とか、英会話とか……生活や仕事に活かせる習い事ならいいかも。」
そう言ったら、玲子さんは肩をすくめた。
「潤いがないー。……生きるのには役に立たなさそうな習い事こそ、心を豊かにするのよ?教養よ?」
……うーん……わかるんだけど……。
せっかく薫くんとの新生活が始まるのに……なあ……。
「あ。いいこと思いついた。あの子も一緒に習えば?お茶。」
あの子って、薫くん?
……クソガキから、かなり格上げしてもらってるみたい。
聞けば、藤巻くんも月2回だけ習い始めるらしい。
藤巻くんが一緒なら、薫くんも誘いやすいかも。
うん。
玲子さんの提案を断る理由は、私には何もなかった。
薫くんと一緒にできることなら、なんでもいい。
むしろ楽しみ。
そうして、慌ただしく冬が通り過ぎて、輝きに満ちた春がきた。
薫くんの合格発表を待たずに、会社名義で賃貸契約してくださったマンションは、なんと、かつてママが住んでいた建物!
持ち主が変わったらしく、より贅沢に豪華にリフォームされたそうだ。
「このベランダで紅茶を飲んでてね、あそこで桜を観てた要人(かなと)さんと目が合ったの。」
ママは懐かしさで、口が滑ったらしく、そんなことを教えてくれた。
「……てことは……目の前のこの建物に、毎日出勤されるの?竹原社長も竹原さんも。」
本社ビルだから当たり前なんだろうけどさ……もうそれって……偶然じゃないよね。
絶対、見えない大きな力に導かれてるわ。
薫くんの大学受験は最高の形で結実した。
志望大学の志望学部に合格!
入学手続きをしたその足で教習所に向かい、入所を決めてきた。
春休み期間は教習所もこんでるらしく、実際に通い始めるのは入学式の後になるそうだ。
そして、3月最後の大安吉日、私たちは地元の神社で挙式した。
毎年毎年、必ず初詣に訪れる氏神さんでの結婚式は、やはり感慨深かった。



