「いや。野木も仕事するよ、もちろん。……てか、現代のお姫さまはご公務が忙しいんじゃない?」
終演後、野木さんはお気に入りのキュウリたっぷりのサンドイッチをかじりながら、そうツッコんだ。
「そうねえ。およそ労働とは無縁に見えた光くんも、頑張ってくれてるしねえ。」
ママが飲むヨーグルトを飲みながら同意すると、ホットミルクに口を付けていた光くんが咽せた。
「そこで僕を引き合いに出さないでくださいよ。」
あら……と、ママが口元に手を当ててコロコロと笑った。
そして、気づいたように喉に触れた。
「椿ちゃんの声。どう思った?……まだ治療中なんだけど……イイ感じに落ち着いてきたと思わない?」
「うん。よかった。男役の声。」
「椿氏の男性化が加速してた気がする。」
「……てか……ますます菊地さんに似てきた気がする。」
最後にボソッと光くんがこぼすと、私たち3人は大きくうなずいた。
椿さんを待つためにパパがママに買ってあげた部屋は、既に封筒や印刷物、よくわからないグッズ類の詰まった段ボール箱で一部屋つぶれていた。
「もはや、事務所ですね。そのうち、お昼寝のスペースもなくなるんじゃないですか?」
光くんが周囲を見渡して苦笑した。
「そうね。でも、うれしい悲鳴よ。椿ちゃんがそれだけ人気者ってことだもん。」
ママはそう言って、椿さんの会限定ポスターカレンダーにほほえみかけた。
ポスターの椿さんは、白いスーツで踊っていた。
「で?野木ちゃんの結婚式ね。大丈夫。公演終わってオフだし。写真の扱いさえ気をつけてくれたら。あー、あと、ドレスや着物じゃなくてパンツスーツでの出席になるかな。」
ママはまるで椿さんのマネージャーのようにそう言った。
「は。ありがとうございます。……ちなみに、おばさんは……来ていただけませんよね?」
野木さんはママの顔色をうかがうように、そう聞いた。
なんで?ママも?
不思議な気がした。
ママは申しわけなさそうに言った。
「うん。やめとく。ありがとう。あ、もちろん心から祝福してるからね!本当に。おめでとう。……さっちゃんのこと、よろしくね。」
やだ!子供じゃないのに!
終演後、野木さんはお気に入りのキュウリたっぷりのサンドイッチをかじりながら、そうツッコんだ。
「そうねえ。およそ労働とは無縁に見えた光くんも、頑張ってくれてるしねえ。」
ママが飲むヨーグルトを飲みながら同意すると、ホットミルクに口を付けていた光くんが咽せた。
「そこで僕を引き合いに出さないでくださいよ。」
あら……と、ママが口元に手を当ててコロコロと笑った。
そして、気づいたように喉に触れた。
「椿ちゃんの声。どう思った?……まだ治療中なんだけど……イイ感じに落ち着いてきたと思わない?」
「うん。よかった。男役の声。」
「椿氏の男性化が加速してた気がする。」
「……てか……ますます菊地さんに似てきた気がする。」
最後にボソッと光くんがこぼすと、私たち3人は大きくうなずいた。
椿さんを待つためにパパがママに買ってあげた部屋は、既に封筒や印刷物、よくわからないグッズ類の詰まった段ボール箱で一部屋つぶれていた。
「もはや、事務所ですね。そのうち、お昼寝のスペースもなくなるんじゃないですか?」
光くんが周囲を見渡して苦笑した。
「そうね。でも、うれしい悲鳴よ。椿ちゃんがそれだけ人気者ってことだもん。」
ママはそう言って、椿さんの会限定ポスターカレンダーにほほえみかけた。
ポスターの椿さんは、白いスーツで踊っていた。
「で?野木ちゃんの結婚式ね。大丈夫。公演終わってオフだし。写真の扱いさえ気をつけてくれたら。あー、あと、ドレスや着物じゃなくてパンツスーツでの出席になるかな。」
ママはまるで椿さんのマネージャーのようにそう言った。
「は。ありがとうございます。……ちなみに、おばさんは……来ていただけませんよね?」
野木さんはママの顔色をうかがうように、そう聞いた。
なんで?ママも?
不思議な気がした。
ママは申しわけなさそうに言った。
「うん。やめとく。ありがとう。あ、もちろん心から祝福してるからね!本当に。おめでとう。……さっちゃんのこと、よろしくね。」
やだ!子供じゃないのに!



