小夜啼鳥が愛を詠う

「モルガナイトと?ダイヤ?」
「ああ。どっちも、おばあちゃんがひいばあちゃんや、ひいひいばあちゃんから受け継いだ石や。かわいすぎてお母さんには合わんから、桜子用にとっといてもろててん。戦前のティファニーの石やて。」

薫くんはそう言って、指輪をケースから抜き取った。

そして、私の左手をそっと取る。

「結納までの繋ぎ……ってわけでもないけど、何か、目に見える形にしたかったから。受け取ってほしい。」
「……うん。ありがとう。」

高価そうな一級品のダイヤと、かわいい石。
アンバランスなのに上品で、私は心から気に入った。

薫くんが指にはめてくれた。

計ったようにピッタリで驚いた。

「かわいい。」
薫くんは、指輪じゃなくて、私にそう言ってくれた。

「……。」

返事できずにうつむく私を薫くんが抱き寄せた。

あとは、無言。

余裕のない2人が、ぎこちないけれど、一生懸命役割を果たそうとがんばった!!!
……そんな感じの初エッチだった。



「痛かった……?」
事後にやっと薫くんが言葉を発した。

「……ちょっとだけ。でも、大丈夫。」

私は嘘をついた。

たぶん出血の量も多いし、目がチカチカするほど……痛かった……。
いや、今もまだ痛い……。

でも、とりあえず、終わった。

大丈夫。
生理用ナプキンも持ってきてるし、シャワーを浴びて……。

……え?
薫くんの指が再び私の身体を這う。

なに?
もしかして……終わりじゃないの?

「あの……薫くん?……シャワー……。」
「あとで。次は、桜子を気持ちよくする。」

薫くんはそう言って、ガバッと私の両脚を抱え上げた!

嘘っ!
やだっ!
恥ずかしいっ!!

「やめてっ!お願い!」
慌てて止めようとした。

けど、薫くんはニヤリと笑って、これみよがしに舌を出して私に見せた!

いや~~~~っ!!!

泣きながらジタバタと抵抗してみたけど、
「もう絶対痛いことはしないから。」
と、取り合ってもらえない。

違うのよー。
恥ずかしいの!

どうしてわかってくれないかなあ!?

ボロボロ泣いてみたけど、
「……痛くない痛くない。……ほら。」
と言って、薫くんのお顔が見えなくなり……有り得ないところから、甘美な稲妻が走った。