2回戦は、ゴールデンウィーク最終日の午後。
3回戦は、翌週の土曜日。
4回戦は、さらに次の週の日曜日。
順調に勝ち進んでいき、その度に薫くん達は目に見えて強くなっていった。
「……本気で行ける気がしてきた。やばい。」
6月に入ってすぐの準決勝の時、頼之さんがそうぼやいた。
「え!小門先輩、信じとらんかったんですか?……強くなりましたよ。あいつら。」
佐々木和也が目を細めてそう言った。
「あの子らが強いゆーより、相手が普段の実力を出せとらへん気がする。……応援席で佐々木が目ぇ光らせとるからちゃう?」
光くんママはそう言って、頼之さんを肘でつついた。
「覚悟決めたら?お義父さんは、今の頼之さんの歳にはとっくに立派な社長やったわけやし。」
「いや。それは、じいさんが急逝したから。……てか、まだまだ働き盛りのくせに隠居とかずるいやろ。」
頼之さんは振り返って、後ろの成之さんを少し睨んだ。
「……俺は充分働いたよ。残りの人生は真澄に罪滅ぼしさせてくれ。……大丈夫。あおいちゃんは、ただの秘書じゃないし、頼之くんをサポートどころか、ちゃんと導いてくれるよ。」
「あおいがただ者ちゃうことなんか、言われなくてもわかってますよ。」
成之さんにそう噛みついてから、頼之さんは息をついて、ちらりと私を見た。
ギクッとした。
「さっちゃん、うちに就職する?」
「……お茶汲みとか、それこそ、ただの秘書しかできませんよ?」
光くんママと同じ役割なんかできるわけない!
でも、少しでも薫くんの役に立ちたいし、一緒に働くことができるなら、こんなにうれしいことはない。
……実は、既に秘書検定も2級を取得してることは、恥ずかしいので内緒。
「うん?教職取ってるんだよね?教師目指さないの?」
成之さんにそう聞かれて、私は苦笑した。
「なかなか厳しくて。……この間、来年の教育実習の挨拶に行ったんですけど……声が小さいと言われました。教師には向いてない、と言外に言われたようです。」
あわよくば薫くんを見られるかと午後に訪ねたら、担当のはずの元担任が病欠されていて、忙しそうに別の教師が対応してくれた。
イロイロとタイミングが合わず、悪印象だったのかもしれない。
まあ、それもご縁なのかな……。
準決勝は、今までになく激戦だった。
3回戦は、翌週の土曜日。
4回戦は、さらに次の週の日曜日。
順調に勝ち進んでいき、その度に薫くん達は目に見えて強くなっていった。
「……本気で行ける気がしてきた。やばい。」
6月に入ってすぐの準決勝の時、頼之さんがそうぼやいた。
「え!小門先輩、信じとらんかったんですか?……強くなりましたよ。あいつら。」
佐々木和也が目を細めてそう言った。
「あの子らが強いゆーより、相手が普段の実力を出せとらへん気がする。……応援席で佐々木が目ぇ光らせとるからちゃう?」
光くんママはそう言って、頼之さんを肘でつついた。
「覚悟決めたら?お義父さんは、今の頼之さんの歳にはとっくに立派な社長やったわけやし。」
「いや。それは、じいさんが急逝したから。……てか、まだまだ働き盛りのくせに隠居とかずるいやろ。」
頼之さんは振り返って、後ろの成之さんを少し睨んだ。
「……俺は充分働いたよ。残りの人生は真澄に罪滅ぼしさせてくれ。……大丈夫。あおいちゃんは、ただの秘書じゃないし、頼之くんをサポートどころか、ちゃんと導いてくれるよ。」
「あおいがただ者ちゃうことなんか、言われなくてもわかってますよ。」
成之さんにそう噛みついてから、頼之さんは息をついて、ちらりと私を見た。
ギクッとした。
「さっちゃん、うちに就職する?」
「……お茶汲みとか、それこそ、ただの秘書しかできませんよ?」
光くんママと同じ役割なんかできるわけない!
でも、少しでも薫くんの役に立ちたいし、一緒に働くことができるなら、こんなにうれしいことはない。
……実は、既に秘書検定も2級を取得してることは、恥ずかしいので内緒。
「うん?教職取ってるんだよね?教師目指さないの?」
成之さんにそう聞かれて、私は苦笑した。
「なかなか厳しくて。……この間、来年の教育実習の挨拶に行ったんですけど……声が小さいと言われました。教師には向いてない、と言外に言われたようです。」
あわよくば薫くんを見られるかと午後に訪ねたら、担当のはずの元担任が病欠されていて、忙しそうに別の教師が対応してくれた。
イロイロとタイミングが合わず、悪印象だったのかもしれない。
まあ、それもご縁なのかな……。
準決勝は、今までになく激戦だった。



