小夜啼鳥が愛を詠う

どういう意味?

すると光くんは、おどけてウィンクした。
「うん。だって、さっちゃんを我が家のお嫁さんに迎えることは、小門家の総意だと思うよ。……大学も、一緒に行かない?京都。大変かもしれないけど、さっちゃんなら何とかなると思う。よければ、僕が受験勉強につきあうよ?」

……お嫁さん……。
そう言えば、そんなこと言ってたけど……まだ、有効なんだ。

それも、光くんのお嫁さんじゃなくて、薫くんのお嫁さん……。
てか、光くんは、いつからか、そのつもりだった……ってこと……か……。

結局、光くんの手の上で転がされてたのかな……私。

……なれるのかな。

想像すると、うれしいというか、くすぐったいけど……

「でも、薫くん、私以外の女の子を好きになるかも。……佐々木未来くんの妹さんのみゆちゃんも、帰国するらしいし。……私、歳上だし……5つも……。」
最後は自虐的になってしまった。

「……そう?……薫、たいがいしつこいよ?……まあでも、今のまま誤解させとくのは、さすがにそろそろまずいかな。逆効果で、拗ねて他に走られても困るね。……できたら、薫が高校生になるまでは、このままあやふやにごまかしておきたかったんだけど……。」
「高校生って、あと3年以上あるのに。」

……てか、今まで、やっぱりあやふやにされてたんだ。

光くんは、まったく悪びれずに言った。
「うん。まあでも、予定より早かったね。さっちゃんが薫を好きになるの。」

「……予定って……。」
恥ずかしくて、返答に窮してしまった。

別に、私、ショタコンとかじゃない……ってことは、わかってるよね?

むしろ、薫くんの成長が早いんだと思う。
背だって、とっくに抜かされてるし。

「とりあえず、告白しよっか。クリスマスも近いし。」
光くんはさらりとそう言った。

「え……。」

告白……。

ドキドキする。

えーと……。

「……おいおい。気持ちはわかるけど、薫くんはまだ子供だよ。身体はさっちゃんより大きくなっても、中身は小学生なのに。ダメだよ。もっとゆっくりだなあ……。」

それまで黙って聞かないふりしてくれてたパパがたまらず口出しした。