やっぱりヤンキーはヤンキーなんだって。



相手の血を見ても何も思わないんだって。



平気で人を殴って、殴られたらまた倍にして殴り返して。





……やっぱり帝翔くんも、怖い人なんだって






……痛感した。







「……っ」



無理やり曲げていた膝を伸ばし、重たい鞄をすくい上げる。


あたしはそのまま走り出した。







「千咲……‼」



帝翔くんの声を背中で受け止め、それでもあたしは足を止めない。





だんだん遠くなって行く学校。


近くなるアナウンスの独特の声。



絡まりそうになる足を必死に動かし、髪を揺らす。