キス魔なヤンキーくんの甘い罠

チラチラと道行く人はこちらに視線を向けていくけれど、助ける気配など無い。


関わりたくない、というのが本音なのだろう。




同い年ぐらいの女の子たちは逆に道を開けていくし、小さい子どもを連れた母親はこちらを見る気もない。






漫画とかだったら、ね?


誰かひとりでも助けてくれる人とかいるじゃん。



“その子に何してんの?”みたいなさ。




現実にそんなのないじゃん……。


みんな無視していくだけ。





そんな人結局いないんだ……。








そう思い始めていたときだった。