キス魔なヤンキーくんの甘い罠

そんなあたしを見て男たちはお互いに顔を見合いニヤリと口角を上げ、強引にあたしを引っ張った。




「痛っ……ちょっとやめてよ‼」


「まぁまぁそう言わずにさ。一緒に行こ?」




あたしに意見を求めるわりには、それを尊重してくれる気なんてさらさらなく。


むしろ腕に感じる圧迫は強まるばかりで、限界を知らない。




腕は徐々に痺れを感じ始め、あたしは視線で周りに訴えかけていた。





助けて……、助けてよ……ッ



どんどん足は速まり、確実に街へと近づいてゆく。