男の腕の中で必死にもがいても、そんなの無意味と言わんばかりにさらに力を込めてくる。




それでも抵抗を続けるあたしを見ながら、男は笑いを堪えて言葉を落とした。






「おもしれぇヤツ。……気に入った」


「っ!?」




男の言葉で、あたしの頭はハテナがいっぱい浮かぶ。


気に入る意味がわからない。



どこをどうすれば気に入る部類に入るのかが、あたしにはサッパリ。




腕の中で少し考えている間にも、男は言葉を続けた。






「宣言する。俺はぜってぇお前をオトす」