……うわっ。



そこにいたのは見たこともない、気持ちいいほどにスヤスヤと眠る男の姿。


いつもは怖い瞳も、今は閉ざされていて怖くない。




金色に煌く髪も、今見れば逆に綺麗に見える気がする。


……むしろ可愛いかもしれない。




無意識のうちに、あたしはふふっと笑みを零していた。





ーーチュッ




「……っぎゃ‼」


「何が“ぎゃ‼”だよ、煩ぇな……。色気無ぇ声出しやがって」




面倒くさそうに欠伸をする男を、あんぐりと口を開けながら呆然と見つめるあたし。