「あんたの昼寝癖も、もう慣れちゃったよ……」


「だってあの席すんッごい気持ちいんだもん」


「去年廊下側の1番前の席でスヤスヤ寝てたのは誰ですか?」


「…………」




依智佳の一撃に、あたしは喉を詰まらせた。








いつでもどこでも寝れるという人がいる。



それは屋上であっても机であっても、たとえそんなのも無くただ座っているだけという状態でも、何ら変わりは無い。


時間帯なんて全く関係無い。



多少寝たい、寝たくないという気持ちの違いはあるけど、寝ろと言われれば寝れる。


レム睡眠じゃなく、熟睡、のほうで。





……正真正銘、あたしはその一族の一員だった。