キス魔なヤンキーくんの甘い罠

一瞬怯んだあたしだけど、負けじと男を軽く睨んだ。




「あっ、あなたもあたしのことお前って呼ぶでしょ!?」




さすがにもう一度“あんた”とは呼べなかったけれど、あたしは手に力を存分にこめながら男に反論した。


震える手が、足が、どうかバレないようにと願いながら。





「……ふぅん?んなこと言うのかよ」


「……っ‼」




至近距離に映し出された男の顔。


頭の後ろにはガッチリと男の手がまわっている。




本当に息がかかるくらいの距離で、あたしは男と向き合うことになってしまった。