頭に張り付いて離れない“あの”映像――……。




……さっき眠りについていた時、あたしは夢を見ていた。


普段夢を見ないあたしが夢を見てるなんて珍しい、と夢の中で考えたのをうっすら覚えている。




でもそう思ったのもつかの間。



そのあと起こった出来事に、あたしの思考回路は働くことをやめた。



ふわっと感じる人の気配。


目を開けたくても、夢の中だからか全然言うことを聞いてくれなくて、あたしは目を閉じたままその気配を感じていた。




すると触れた、その人であろう手のひら。


優しく触れる指先がなんだかくすぐったい。




誰……?