〜俊也side〜

昨夜―…

志穂の背後に現れた男の姿を
目にしてしまい、
恐怖で目眩がした

振り返った志穂がグラリと
倒れ込む姿を見た直後、
意識が遠退いた――…





『お゙ぉぉぉぉぉい゙…』

掠れた重低音の声が
耳に入ってきて目を覚ますと…


頭部が一部、陥没していて
目からは血が流れている、
顔が片側にカクリと傾いていて
片側の腕と脚が有り得ない
方向に曲がっている姿の男が
俺を上から見下ろしていた
―――

「ぅ゙あぁぁぁぁぁっ」

寝たままの体制で思わず
悲鳴を上げた

「はっ…え…あ!俊……
あ、あぁぁぁ…」

すぐ近くで志穂の震える声がした