―…

「え……血まみれの男の人に
会ってしまった?…」

「あぁ…あの時はもう
死ぬかと思ったんだけどな!…」
「私も…でも現に助かったわけで」

「ち…血まみれってそんな…
その人…」

「…幽霊だった」
あっさりと
衝撃的な発言をした志穂…

「あの幽霊…悪い霊では
ないみたいなんだよ!」
俊也はどこか興奮気味だし…

「ちょ…っと待ってよ、幽霊?
…ごめん、やっぱ現実味が…」

「それがまじなんだって!
志穂も言ってんだぞ」
…冷静な志穂まで言うなら…
う―ん…

「じゃあさ…
昨日の出来事を事細かに言うよ
…聞く?」

「……うん」