「じゃー、今更だけど。中野陽斗、1年間よろしくな!」
「うん!私は坂井梨緒です。1年間よろしくね!」
「俺のことは好きに呼んで。あ、でも変なのはやめろよ~?」
私はそんなことを言う陽斗君が少しおかしくてクスクス笑う。
「じゃー、陽斗君って呼ぶね。私のことも好きに呼んでいいよ。」
「じゃー梨緒な!」
“梨緒” 陽斗君がそうに名前を呼んだだけで私は自分の名前が好きになって。
そんな単純な自分にちょっと苦笑する。
「陽斗ー、そろそろ帰ろうぜ。」
「おー。じゃー俺そろそろ帰るな。また明日な、梨緒。」
そう言って私の頭をなでる陽斗君の大きな手にドキドキした。
出逢って1日目:私は隣の席の陽斗君に恋に落ちました。