「中野陽斗(なかのはると)、1年間よろしく。」
中野、陽斗・・・。
私の席の隣の人か!
低すぎず、高すぎずって感じで。
声、かっこよかったなー。
私はおもわず隣の席をみると陽斗君と目が合ってしまい思いっきりそらしてしまった。
もう一度見るとなぜか笑ってる様子の陽斗君。
全然気付かなかったけど、周りからもクスクスと笑い声が聞こえる。
「坂井~。そんなにキョロキョロしてこの教室がめずらしいかー?高2にもなったんだから少しは落ち着け!」
「は、はい。」
そんなにキョロキョロしてたんだー!
全然気付かなかった・・・。
またそんな後悔が頭の中を駆け巡っていると、宮本の声が聞こえた。
