「やっと笑った。」


「さっきからなんか緊張してるっていうか・・・。不安?みたいなのが顔に出てたから。」


普段なら絶対こういうこと話さない。


その前に自分から女子に話しかけたのいつ以来だっけ?


そんなことを考えていると


「ありがとう!」


「ん。どういたしまして。」


彼女の本当の笑顔を見れた気がした。




もう話すこともなくなって自然と止まった会話。


でも俺はまだ話をしていたくて、さっきしたばかりの自己紹介をした。


「じゃー、今更だけど。中野陽斗、1年間よろしくな!」


少し無理やりだったか・・・?


でもそんな心配はいらなかったみたいだった。


「うん!私は坂井梨緒です。1年間よろしくね!」


彼女は満面の笑みを浮かべてもう一度自己紹介をしてくれた。