「待ったといえば待ったが、いつもの事だろ」


「そーだよ、いつもだからね!慣れてるよ」


茶色っぽい髪と眼鏡が合わないに真面目そうな男の子と、長いこげ茶色の髪をポニーテールにした女の子が言う。


「い、いつも?!酷いよ!!」



確かに日常茶飯事であるとは思うけど...


「ああ、というか早くいかないか?遅刻するぞ」


背は低いが、威厳のある堅い口調で話すのは
日高 隼佑(ヒダカ シュンスケ)くん。


「じゃ、行こっか!祈梨」


明るい口調で私の肩を叩くのは角谷 朱音(カクタニ アカネ)ちゃん。


この二人は私の幼馴染み。


私たちはいつもどこでも一緒で、高校生になってもそれは変わらなかった。


「うん、そうだね」


私は笑顔で返事をした。