ピーーーーーーーーーー

機会音だけが聞こえた。

目の前には、目を閉じ、冷たくなった流星。

横には、唇をかみ、掌を血管が浮き出るほど握っている尋人。

何?

何が、起こったの?

私の横にいた尋人が流星の手を、握って何か言っている。

涙を流しながら、口を動かしている。

けど、私には、流星の死を告げるように鳴り響く、機会音しか、聞こえなかった。

もう、何も喋れなかった。