「あのさ、彩葉。俺ね、友だちって、なろうと思ってなるようなものじゃないと思うんだよね。少しでも相手に興味持ったら友だち、これ、俺の持論ね」


ひひ、と笑う奏太くん。


「少しでも相手に興味持ったら……」


「どう? そう考えたら、彩葉も友達多いんじゃない?」


「え……」


「みんなと仲良くなりたいんだろ? それってみんなに興味持ってるってことだろ? じゃあ友だちだ」


「そんなんでいいの?」


「いいんだよ、あと話しかけることができたら、完璧友だち」


「でも、話しかけるのが一番できない……」