教室に入ると、春華が既に戻っていた。 「いろちゃん」 「春華ー!!!」 「一人にしてごめんね。どうだった? お話は読めた?」 「あれ……? 気づかれてたの?」 「私が気づかないと思ってた?」 何回言ってもいろちゃんはご飯を食べながらお話を読むんだろうね、と笑う春華。 でも、そういえば一人じゃなかったんだよね。