君の隣

「ねー、悠……。 私ね…菜々乃さんと仲良く出来るか心配…」

私は不安でしょうがなかった。
小さい頃からの幼馴染みでとても美人
性格も良くはないけど悪くもない
そんな子が悠の近くにずっといたら悠は惹かれてしまう……今まで気付かなかっただけでまた近くいたら絶対スキになる…。

「んー?大丈夫やって! えひめやったら菜々乃と仲良くするのなんて余裕やって」

励ましてくれる悠の言葉にとても重みを感じた

運動会の時期がきた
私の種目は二人三脚とリレー

菜々乃さんと悠は、玉入れと借り物競争



「ねぇ、ゆーうー! 今日の練習たのしかったねー! 私、あんな楽しい玉入れ初めてやわ!ゆうは?ど? たのしかった?」

女の子らしい話し方で悠に質問する菜々乃さん

「んー、まぁ、たのしかったわ!えひめと離れてもうたんわショックやけど、部活一緒やさかいなぁ。」

優しく返事をする悠。私の事もちゃんと考えてくれている。

悠は本当に優しい
離れていても私の事を考えてくれる悠…ほんとにうスキすぎて頭がおかしくなりそうだ

「悠…今日の帰りさぁ、私の家来ない?! お母さんが悠の事紹介しろってうるさくてアハハ」

今日は、菜々乃さんの誕生日らしい。私を取るか菜々乃さんを取るか…
かけに出てしまう私は自分が嫌いだ
どうしても、悠の事を信じきれていない部分が私にはあるんだ

「えっと、かまへんよ?あ、でも、遅なるかもやわ!今日、行かなあかんとこあるねん!それでも、ええか?」

行かなくてはならない所?菜々乃さんの家…?菜々乃さんに会うの?
幼馴染みと恋人どっちが大事かなんて悠に聞くのは失礼だ

「あ、そぉなんだ アハ 私の家なんていつでも来れるし!悠用事あるんでしょ?ゆっくり行ってきて! 」

やだ。私…。
悠が菜々乃さんに取られそうでこわい

悠…私から離れて行かないで